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 救急存亡 

 
2008年02月17日 ()
5日間に渡って掲載された救急救命
asahi.com関西の記事です

救急救命の過酷さに 衝撃を覚えました。
=======

銀のシートに入った錠剤を机に広げた。
抗うつ剤。
2、3粒取り出しては、缶ビールで流し込む。
一向に落ち着かない。
また数粒、さらに数粒と飲み続けた。昨夏の夜のことだ。

午前1時を回ると、意識がぼんやりしてきた。

気がつくと病院のベッドの上。
朝、出勤して来ないのを心配した同僚が駆けつけてくれた。
飲んだのはざっと100錠。致死量は優に超えていた。

男性は45歳。
当時、関西の救命救急センターで働く救急医だった。

大学病院で10年余、小児科医として勤務。

生体肝移植に携わった経験から、
集中治療室での患者管理の技術を高めようと、
05年の夏、救急の世界に飛び込んだ。

想像を超える激務はすぐやってきた。
当直は月6回。
一晩に重症患者が4人ほど運ばれてくる。
重篤なら3、4時間はかかり切り。
集中治療室にいる別の患者もいつ急変するかわからない。
極度の緊張で仮眠も取れないまま、
連続40時間勤務が当たり前になった。

心肺停止の赤ん坊を蘇生させた時、
脳に損傷が見つかり、
父親に怒鳴り込まれた。「医療ミスやないか」。
子ども好きの男性にはショックだった。
落ち込む日が続き、うつ病と診断された。

大量服薬による「自殺未遂」。
周囲にはそう言われたが、明確な意思はなかった。
4カ月間仕事を休み、退職した。
過労が原因で発病したとして労災認定を申請中だ。

今は民間病院に勤める。
「人の命を救うのに自分の命を削っていた。
救急に戻りたい気持ちもあるが、心も体も持たない」。

薬はまだ、手放せないでいる。

患者だけでなく、自らの死と向き合う医師たちがいる。

昨年2月、勤務先だった北海道富良野市の
富良野病院に救急搬送され、心原性ショックで
急死した男性小児科医(当時31)の労災が認められた。

死亡直前の5日間で32時間残業した。
前に勤めていた士別総合病院(士別市)でも
月100時間超の時間外勤務。
急患対応の自宅待機も続き、
呼び出されないのは月に1日程度だった。

   ◆

 「心配かけてごめん、お母さん」。
その電話が、
麻酔科勤務の女性研修医と母(63)の最後の会話になった。

04年の正月明け、十全総合病院(愛媛県新居浜市)の
外来病棟で倒れているのが発見された。
自分で静脈に麻酔薬を注射し、28歳の命を絶った。

麻酔医は緊急手術が不可欠な救急医療の要だが、
病院にはたった2人。
1時間以内で駆けつけられるよう求められ、
近くの温泉に母と出かけた時も昼夜を問わず携帯電話が鳴った。

03年2月、急に手足に力が入らなくなる
「ギラン・バレー症候群」になった。

3月末まで自宅療養するはずが、
病院から「忙しいので戻ってほしい」。
5月、帯状疱疹(ほうしん)を発症。
勤務先に8日入院したが、病室から毎日、医療現場に向かった。

両親は病院を提訴。
大阪地裁は昨年5月、過労と自殺との因果関係を認め、
病院側に約7700万円の賠償を命じたが、大阪高裁で係争が続く。

「娘は医師不足の犠牲者」。父(64)は、そう信じて疑わない。

    ■

02年2月、大阪府守口市の関西医科大付属病院で
死亡した研修医について、大阪地裁が過労死と認定。
これを機に、
薄給で長時間労働を強いられる研修医の実態が問題視され、
04年度に始まった新臨床研修制度で待遇改善が進んだ。
皮肉にも、その「しわ寄せ」が中堅医師に及ぶ。

過労死弁護団全国連絡会議で代表幹事を務める弁護士の
松丸正は警告する。
「救急医療の崩壊を救うのに、国は何もしてくれない。
現場の医師だけが踏ん張り、そして自身が壊れていく」

もはや、使命感だけでは医師たちを現場に引き留められない。
医療ミスを招きかねない劣悪な労働環境に悩んだ末、
救急の看板を下ろす病院が全国で相次ぐ。(敬称略)

 《医師の過労死・過労自殺》 
厚生労働省の医師勤務状況調査(06年3月)によると、
病院勤務医の労働時間は1週間当たり平均63.3時間。

月平均の時間外労働は、
同省が「過労死ライン」とする月80時間を超す。
過労死弁護団全国連絡会議のまとめでは、
医師が過労死または過労自殺で労災認定されたり、
労災補償の対象になったりしたのは、
昨年11月現在で計22件。
うち16件が02年以降と増加傾向が著しいが、
「氷山の一角」との声も根強い。

=========

1月の夜、東京都墨田区の
白鬚橋病院救急センターに怒声が響いた。

「何でおまえみたいな若造が診るんだ。バカにしているのか」。
泥酔者だ。
当直は29歳の男性医師。
「金、土の夜はいつもこう」。
けられ、胸ぐらをつかまれたこともある。

「酔っぱらいセンター」。
週末、院内では自嘲(じちょう)をこめてこう呼ばれる。
昨夏は、頭から出血した泥酔者が診察室で暴れ出し、
ほかの患者が避難。警察が呼ばれた。
患者が落ち着くまでは救急隊員も離れることができない。
その日は同じような来訪者が続き、病院前に救急車が5台並んだ。

壁をけり、穴を開ける。点滴台を振り回して威嚇する。
暴れて心電図モニターを壊す――。すべてこの1年に起きた。

    ■

長野県の救命救急センターでも
刃物を持った男が暴れる「事件」があった。

1月17日午前3時、「酔っぱらって階段を踏み外した」と
訴える中年の男が救急車で運ばれてきた。
外科系の当直医が診たが、
男は「医者は何で、偉そうにしてるんだ」と怒り出し、
ポケットから折り畳みナイフを取り出した。
警備員が駆けつけて取り押さえ、病院の外へ追い出した。

現場に居合わせた職員は
「地方でもこんな患者が来るなんて。
モラルの低下ははっきりしている」とこぼす。

傷つき、現場を去る医師は後を絶たない。

「救急なんて二度とやるもんか」。
西日本の男性外科医(33)は言い切る。
3年前まで大学病院の救急医だった。

首つり自殺した男性の死亡確認をすると、
つれ合いの女性に「なぜ助けられなかった」と責められた。

大量の睡眠薬を飲んでは運ばれて来る若い女性には、
目覚める度に悪態をつかれた。

「医療とは患者と協同して行うものと思っていたのに」

    ■

そして訴訟。

大阪府内のある病院長は、
当直医の専門外の患者はすべて断っている、と打ち明ける。

3年前、薬物自殺を図った患者の搬送要請があった。
当直医は外科系。
薬物中毒は専門外だったのに助けようと受け入れた。
治療を尽くしたが、急性呼吸不全で死亡。
遺族は「医師の管理が悪かった」と提訴した。
「がまんの限界。救急をやめて」。
勤務医らの声に妥協せざるを得なかった。

「頑張れば頑張るほど訴訟リスクが高くなるなら、
続けたくても続けられない。
救急制度はすでに破綻(はたん)している」

救急医なら知らぬ人がいない判例がある。

大阪高裁が03年10月、奈良県立五條病院に対し、
救急患者の遺族に約4900万円の支払いを命じた判決。

事故で運ばれた患者は腹部出血などで亡くなり、
病院側は「当直の脳外科医が専門外でも最善を尽くした」と
主張したが、
裁判所の判断は
「救急に従事する医師は、専門科目によって
注意義務の内容、程度は異ならない」だった。

訴訟になれば医師はさらに重い荷物を背負う。
裁判所に提出する診療記録を分析し、
1カ所ずつ日本語訳の注釈をつけていく。
治療の合間に、膨大な作業が待っている。

    ■

重篤患者を受け入れるため、人材・設備が
最も手厚い全国205カ所の救命救急センターですら、
不足する専従医は2500人といわれる。

救急の担い手の多くは、より小規模な病院。
交代で当直する各科の医師が専門外の患者を
診ざるを得ない現実がある。

白鬚橋病院長で都医師会救急委員長の石原哲(55)は訴える。

「どんな優れた医者でも、何でもできるわけではない。
専門外まで対応できなければ過失があると言うなら、
受け入れを制限せざるを得ない」

《救急のコンビニ化と院内暴力》 
軽症者の救急搬送数は06年、254万件と
10年間で1.5倍に増えた。
総務省消防庁の04年調査では、
全出動の3.4%が緊急性がないのに
年5回以上搬送要請をした人によるもので、
24時間、自分の都合で利用する「救急のコンビニ化」が進む。
患者とのトラブルも頻発。
東京都医師会が06年、都内274の救急施設に実施した
調査(回答率71%)では、
院内の安全について79施設が「大変不安」「不安」と回答。
暴言・暴行は117例に上った。

=======

血圧が下がり、意識が遠のいていく。
「お願いです。とにかく診察だけでも」。
受話器を握りしめる救急隊員の切迫した声が、車内に響いた。
弟の苦しむ様を姉はただ、見守るしかなかった。

    ■

昼夜、救急患者に対応できる「救急告示医療機関」を
19カ所そなえる兵庫県尼崎市。
昨年7月、マンションで一人暮らしの40代男性が
電話で「しんどい」と訴えた。
午後9時すぎ、姉がマンションに駆けつけると、
ぐったりした状態だった。

救急車はすぐに来た。

隊員が地図を見ながら病院に電話をかけ始める。
「専門の医師がいない」「ベッドが空いていない」。次々に断られた。

自宅前から動けない救急車を消防署前に移した。
市消防局職員も搬送先探しに加わったが、見つからない。
「お姉さん、すみません」。隊員が何度もわびた。

15件目で見つかった大阪市内の病院に着いたのは、
通報から2時間50分後。

「ありがとう」。到着直前に救急隊員が聞き取ってくれたひと言が
弟の最後のメッセージとなった。

肝硬変。病院ですぐ意識がなくなり、容体はさらに悪化、
4日後に亡くなった。
受け入れに時間がかかったことが死に直結したかはわからない。

尼崎市で昨年、病院に5回以上受け入れを
要請した救急搬送は936件。03年の143件の6.5倍にのぼる。

あの時の苦悩は思い出したくない。
でも、忘れられない。
姉は「二度とこういうことがないよう国は考えてほしい」。

    ■

救急車の患者がさまよう「救急難民」。状況は首都圏も同じだ。

川崎市では昨年2月の1カ月だけで、
心肺停止状態の4人が搬送を断られた末、死亡していた。
聖マリアンナ医科大学(同市)の
救急医学教室が消防のデータを調べた。

うち1人は聖マリアンナの付属病院も受け入れられなかった。
当時、別の心肺停止患者ら3人を処置。
軽症者も多く訪れていた。
調査した医長の境野高資(32)は
「できれば全部引き受けたいが、限界がある」。

救急隊員が周辺の病院を回り、頭を下げる。
「もう少し患者を受け入れてくれませんか」。
大阪府富田林市の市消防本部が
「お願い行脚」を始めて3週間がすぎた。

昨年末、高齢女性が30病院に受け入れを断られ、
翌日死亡していた。
収容先確保のため、以前から情報システムの活用に加え、
各病院に電話で当直状況を確認するなどの対策を講じてきた。
それでも、問題は起きた。

1月中旬、調査に訪れた総務省消防庁の担当者から
告げられた。「状況を改善するため、病院回りをやってほしい」

意外にも、効果はあった。
「富田林は大変でしょう」と要請を断らない病院が増えた。
「うれしいが、一時しのぎなのはわかっている」。
消防本部の幹部がつぶやいた。

    ■

30病院の一つだった民間病院の担当者は
「あの時、医師が直接、症状を聞いていたら
受け入れた可能性が高い」と考えている。

本来は医師が救急隊の要請に応じる決まりだが、
看護師が電話に出た。
当日の医師は2日連続の当直。
「医師の体調を心配したのだろうか」

亡くなった女性の孫で、
和歌山県の病院に勤務する男性医師(37)は1月、
脳外科から救命救急センターに移った。
患者は一晩に30人前後。
多忙な日は15分間に患者3人を受けたこともある。

救急の現場を経験し、わかったことがある。
「断った理由には医師の疲弊もあるはずだ。
実態に見合った解決策を探らない限り、
祖母と同じことが繰り返される」

《急患の「たらい回し」》 
東京消防庁によると、救急車が搬送先を決めるまでに
30分以上かかったか、受け入れまでに5カ所以上要請したのは、
昨年4~12月で計2万7678件。
搬送総数の6%にあたる。
総務省消防庁の統計でも、
覚知から医療機関収容までは06年で平均29.8分。
96年の24.4分から大幅に延びた。
厚生労働省は搬送先探しが困難になっている理由として、
傷病が医師の専門外▽手術・処置中
▽満床▽医師不在などを挙げている。

==========

一身上の都合により――。
パソコンで打った辞表を差し出すと、院長は顔色を変えた。
「こんなこと……。望みは何でもかなえる」。
どんな説得にも心は動かなかった。

40代のベテラン救急医。
05年秋、関西の病院を2年余で去ることにした。
最初の挫折だった。

    ■

この病院の「稼ぎ頭」は、人工関節や脊椎(せきつい)の手術で
1カ月先の予定も埋まる整形外科。
急患の骨折を治療する余力はなく、
救急医が手当てを終えた骨折の患者を治療せずに
転院させていた。そのうち整形外科の急患を断るようになった。

理想とかけ離れていた。
かつて高次医療を受け持つ救命救急センターで腕を磨いたが、
一見軽い症状の中に隠れている重い病状の患者を
自分の診断で救いたい。
そう考え、様々な患者が駆け込む一般の救急病院を
仕事場に選んだはずだった。

「今度こそ」。06年の初め、公的病院に移ると、
救急車を断らない姿勢を貫き、1日15台前後を受け入れた。
病院の収入は増え、救急に関心のある研修医が集まった。
「助かっている」。院長にも救急隊にも感謝された。

半年後、肺がん治療に力を入れる呼吸器科医らが
最初に音を上げた。
高齢の肺炎患者が次々運び込まれ、
入院後のケアが重荷となっていた。
「こちらの立場もわかって」と訴えられ、
しばらくして院長にも言われた。「うちはがんが大事」

流れは止まらなかった。
そのうちほかの科も救急を敬遠し始め、
1年後には内科医が一斉に退職。とどめだった。

今、小さな病院の内科に籍を置く。
「救急崩壊の原因は医師不足だけではない。
専門医志向の医師の世界には、救急医療を見下す風潮がある」。
再チャレンジには、ためらいが残る。

    ■

「院内のあつれきが救急医の最大のストレス」。
佐賀大学病院救命救急センター准教授の
有吉孝一(41)は断言する。

昨年12月まで神戸中央市民病院の救命救急センターにいた。
患者本位の治療をめざし、軽症者も診察。
救急患者は年間4万人にのぼった。

突然、内科医から怒鳴り込まれた。
「なぜ、こんな患者を取ったのか」。
院内の本音を聞こうと匿名のアンケート用紙を配り、
結果にがくぜんとした。

「初期治療だけなら事務員でもできる」(脳外科)
▽「手術が予定されているのに急患が来るのはつらい」
  (整形外科)
▽「限界を超えている」(外科)――。
「各科の専門医は、救急の仕事のうち自分が
関与する一部分しか知らない。両者をつなぐため、
大学での教育内容を改めるべきだ」

    ■

救急が、病院経営の悪化をもたらす例もある。

千葉県館山市周辺の救急を担う安房医師会病院。
00年に新病院を建てた際、
地元自治体の求めで救急を始めると、
予想を上回る月千人近くの患者が押し寄せた。

当直医は一睡もできず、疲れ切って医師4人が退職。
当直体制が組めずに救急部門を休止したが、
入院患者にも手が回らない。
病棟を閉鎖した結果、04年から赤字に転落。
危機を乗り切るため、経営移譲先の選定が本格化している。

昨春、24時間救急を掲げていた岐阜県内の病院が
クリニックに転換した。
非常勤医に頼っていたが、
新臨床研修制度が始まった04年ごろから、
当直アルバイト代が一晩2万円から数倍に高騰。
救急の負担が増した。

院長(69)は自分の月給を30万円下げ、自ら週2回当直したが、
赤字は月600万円に達した。
「地道にやっている医療や福祉に金が回ってこないことに、問題がある」

地域医療がやせ細り、住民の「安心」にも黄信号がともる。

《病院経営と救急》 
日本病院団体協議会の調査では、
回答した病院の43%が06年度に赤字を計上。
総務省によると、自治体病院は74%が赤字だった。
こうした状況下で、収益性の高い専門医療に
特化する病院が増えている。
救急部門の利益が上がらない要因には、
医療費抑制策の影響を受ける疾病の急患が
高齢化で増えたほか、安全性向上のため、
医療スタッフの拡充を求められ、
人件費の負担が高まったことが挙げられる。

==========

突然の指示に耳を疑った。
「墨田、江戸川、江東3区の救急車を全部引き受けてくれ」。
石原慎太郎・東京都知事の発案で始まった
「東京ER(救急室)」構想。
その第1号として、救命救急センターを併設する
都立墨東病院(墨田区)に白羽の矢が立った。

適切な治療ができず患者が命を落とすことがないよう、
軽症・重症を診る「救急診療科」と、
生命の危機に対応するセンターが一体となって
全患者を引き受ける。
センター部長の浜辺祐一(51)は当時、
戸惑いながらも「住民が安心できる救急医療をつくる好機」と
感じたのを覚えている。

    ■

01年11月、ERがオープンすると患者が殺到。
待合室はごった返し、苦情が増えた。
混乱解消のため、浜辺はセンターの救急医を4人増やし、
ERのコーディネーター役とした。
当直は各診療科の医師が交代であたるが、
現場に救急医は欠かせない。
複合的な病気の診療、患者の苦情対応、
急患を敬遠しがちな各科の医師との調整……。

3区すべての救急対応は不可能だったが、
救急搬送はER開設前から3千件増えて年9千件。
救急外来には5万人近くが訪れ、
この年末年始も4時間待ちだった。

耐え切れない医師は次々に去った。
退職で空いた穴が埋まらない診療科もある。
浜辺もひと月に6回の当直をこなす。
診療所で対応できる患者も押し寄せ、重症者を断ることも多い。
「すべての患者を引き受ける」という当初の理念とは逆に、
地域の救急病院や診療所との役割分担が必要と思う。

    ■

「救急患者を断るな」。この原則を徹底している病院がある。

年5千件の救急搬送を受け入れる
洛和会音羽病院(京都市山科区)。
救命センターではないが、重篤患者から軽症者まで対応し、
この2年で断った搬送は2件しかない。経営も黒字だ。

院長の松村理司(ただし)(59)は
30年前、勤め先の病院で「救急患者は上手に断れ」と指示された。
「救急を受けると院内がドタバタするんや」。
納得がいかず、飛び出した。

沖縄や米国の病院で修業。
そこで学んだのは、あらゆる症状を的確に診断し、
治療する総合的医療の重要性だった。

04年に院長に就くと、大学の医局に何度も断られながら、
少しずつ救急医を増やした。
各科の医師の当直を月1~2回に減らし、
当直明けの医師を帰宅させることで、
それぞれの科が専門分野に力を注げる環境を整えた。
総合診療科も拡充して救急医を支え、負担を和らげた。

それでも現状を憂う。
「日本には幅広い診療ができる医師が少なすぎる。
将来を担う救急医を育てる教育が現場でなされているだろうか」

    ■

今月2日、大阪市内のホテルに老若の医師が顔をそろえた。
日本の救命救急の先駆けとなった大阪大医学部特殊救急部の同窓会。
67年の発足時、初代教授に就任した
阪大名誉教授の杉本侃(つよし)(75)が現役組に語りかけた。

「君たちの重要性は理解される。その時まで何とか生き延びてくれ」

交通事故が社会問題化し、
杉本らは手探り状態で救急部を立ち上げた。
多忙な状況は今と変わらない。
ただ、「当時は希望があり、世間の称賛があった」と振り返る。
危機的な救急医療を立て直す必要性に
国民は必ず気づく、と信じている。

初対面の医師が患者の生命を預かる。
そんな救急医の誇りが、この国で失われかけている。
命を救う側と救われる側。ともに歩む線上に、処方箋(せん)がある。

《「救急崩壊」の対策》 
厚生労働省は昨年12月、
「救急医療の今後のあり方に関する検討会」を設け、
救命救急センターや一般の救急病院のあり方について議論を始めた。

若い医師に敬遠されない労働環境の改善も課題となる。
08年度の診療報酬改定では、
リスクの高い妊婦や急患を受ける病院の報酬を約150億円、
開業医の夜間休日診療などを約250億円引き上げる方針。
政府予算案には、
搬送先の病院探しを調整する医師を置く事業に7億円が計上された。

asahi.com

ニュースで 「病院受け入れ拒否」だけが目立っていました
これほど過酷な現状だとは思いませんでした

「診ていただく」「助けていただいた」
その気持ちだけでも 持ち続けたい
2008.02.17(Sun) (健  康)  コメント(0)   No.1339

   

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